カノニコ(CANONICO)
カノニコ(CANONICO) made in Italy
Vitale Barberis Canonico(ヴィタルバルベリス カノニコ)は、イタリア北部ビエラ地方を本拠とする高級服地の織元メーカー(ミル)です。
1936年創業、良質原毛からの紡績、機織、染色まで一貫して自社工場で行い、その輸出先は世界40カ国以上。クラシカルで品質の高いカノニコの生地は、ヒューゴボス、バーバリー、アルマーニほか世界有数のトップアパレルでも使われています(日本の既製服では、ユナイテッドアローズ、ビームスなど)。
生地の特徴は、軽くなめらかな肌触りで光沢があり、イタリア製生地らしい発色の良さもあるので、現在の多くの方に好まれる主流の生地とあって、人気も高いです。
価格帯は10万前後のところが多いと思いますが、高い品質のわりには比較的手ごろで、コストパフォーマンスの良さでは高い評価があります。
また、近年ではイタリア生地の最高峰といってもよい、エルメネジルド・ゼニアの生地も、このカノニコで織られているということからも、信頼の高さが伺えます。
Super 110'sのSuper(スーパー)って?
Super 110'sやSuper 120'sのSuper(スーパー)は、基本は糸の細さ、数字が大きくなれば大きくなるほど、糸が細く、生地が薄くなり光沢感が増すということで良いと思うのですが、実際にはこのスーパー表示は、「羊毛繊維の品質」の程度を表わしています。
糸の細さは番手で表わし、これは「糸の太さが18.5ミクロンで100番手、18.0ミクロンで110番手、17.5ミクロンで120番手」となります。
通常、良質の極細毛で太番手の糸を紡ぐことはしないため、「羊毛繊維の品質」=「糸の太さの番手」というのでもほぼ間違いではないのですが、たまにフラノタッチな厚地の紡毛織物などで、スーパー表示があったりすると、あれ・・ということになってしまうかも知れません^^
モヘア・キッドモヘア(Mohair・Kid Mohair)って?
太い繊維のためにざっくり感があるモヘアと、スーツ地標準のウール素材とを混織することで、ウールのしなやかさと弾力性・シワへの回復力をあわせもつ春夏向き高級服地となります。
モヘアの大きな特徴とする軽さと通気性の良さ、そして春夏らしい光沢感は、シルクを超えるとも言われるサマーマテリアル。
キッドモヘアは生後3ヶ月程度の子山羊から採れるより細い糸から織られるため、モヘアより柔らかく、生地値も若干高めで取引されています。
カノニコ(CANONICO)のオーダースーツ生地で仕立てる
カノニコ(CANONICO)におススメデザイン
ジャケット袖口の釦は2~4個、数ミリの間隔をおいて付けられているのが標準ですが、この袖口の釦の端を少しずつ重ねて付けるのを【重ね釦】とか【キッス釦】などといって、オーダースーツではよくいただくオプションのひとつです。
このキッス釦は「袖本開き・本切羽」と併用してご指定いただくこともできますので、袖釦穴があって更に重なっている、、というのはおシャレ的にもポイントが高いです。このキッス釦とする場合の袖釦数は、通常ある釦間隔がなくなって袖先釦~数個の釦の巾が狭くなりますので、3個よりも4個のほうがバランスが良いかも知れません。
フォーマルなスーツによく見るピークドラペルは少しかしこまったドレスアップのイメージの強い衿型ですが、あえてカジュアル素材に合わせられるのもオーダーならではのカスタマイズです。
衿巾は今細めが主流ですので、剣先が突き出て少し大きめに見えるピークドラペルも、細めにするのがおススメです。少しの違いですが、ラペル、カラーの形が若干違うことで、ピーク、セミピークの2種類があります。どっちにしよーかなーと、少し悩んでみてくださいね^^
カジュアルのジャケットには、ベントをサイドで開けておくのが動きやすく腰まわりが楽なので良いのではないかと思います。。店長よりも上の世代の方ですと、ベントはセンターベントのみ、サイドベンツは少しキザな感じがして滅相もない・・という方がたまにいらっしゃいますが、タイト志向の今スーツでは、ベントはサイドが正解です。
右画像で白く見えているのが胴裏地になりますが、オーダースーツではこの胴裏地もご指定いただくことができるので、カジュアルテイストなカスタマイズをお楽しみ下さいませ。。