カシミア・ドスキン
カシミア、またはカシミア調の柔らかなウール地をドスキン織りに仕上げたもの。礼装用の服に多く用いられるように、上品な感覚にあふれている。
ドスキンは縮絨後→起毛→剪毛→ブラッシングを行うドスキン仕上げの工程を経て、独特の光沢感を持つ厚地の高級紡毛織物。
カシミアは本来インド、カシミール地方に生育する山羊の毛の中でも内側に生える柔らかい毛のことで、絹のような光沢感となめらかな手触りが特徴的な高級素材。カシミアは優れた保温性をもつため、冬のジャケット地やコート地として用いられる。また、需要が多くなっている近年では、カシミール地方の山羊の毛ばかりでなく、ウールなどでも似た質感をもつ織物をカシミアと呼び、カシミア・ドスキンに使用されるものも、カシミアではなくカシミア調のウール素材となる。