ジーンズ
コットンデニムで仕立てられた軽快なパンツのこと。
もともと、ジーン(厚手の細綾織コットン地)から作られた衣服を”ジーンズ”と称したが、ジーンはデニムと同じタイプの生地であったところから、この名称をパンツにもつけたと考えられる。
ジーンズの語源は、イタリアの港町ジェノバをフランス語で「ジェーヌ」と呼んだことから。
パンツとしてのジーンズの起源は1850年、西ドイツ南部のバヴァリア州出身のリーバイ・ストラウスが、サンフランシスコの金鉱探したちのために、テント用のカンバス地で丈夫な作業ズボンを作ったことに始まる。その後、数々の工夫を加えて現在の形となった。オリジナルのそれは、色がインディゴブルーで14オンスのコットンデニムを使う。
ポケットの端々に、”カッパーリベット”(胴の鋲)が付く、前ポケットはLポケット(L字形のホリゾンタルポケット)であり、右ポケットの内側にフォブポケット※が付けられる。後ろポケットはパッチポケットで右ポケットの上部に”レザーラベル(オイルレザーの上に商標などが描かれているもの)がつく。
全体にダブルステッチがかけられる。ジーン素材でできたパンツという意味合いから、アメリカで”ジーンパンツ”と呼ばれ、フランスでは”レビ”と俗称されることもある。ジーパン。
一般にこの形のズボンをジーパンと呼ぶようになったのは1950年以降。50年代になるとハリウッド映画の衣装として登場し、60年代には反戦運動参加学生のシンボルとして、70年代にはファッションがカジュアル傾向に普及するのと同時に広まっていった。その後、デザイナーなどもデニム素材を用いたジーンズを手がけるようになり、デザイナーズジーンズ、ファッションジーンズ、ステイタスジーンズ、装飾ジーンズなど付加価値の高いジーンズが登場することとなる。
※<時計隠し>のこと。ズボンの右前部につけた小さいポケットで、懐中時計を入れたことからこの名がある。