スラックス

いわゆる「ズボン」のこと。ズボン、パンツ、パンタロンの類語。初め軍隊の俗語で、「だぶだぶの袋」を意味していたが1930年代、セパレーツ型式のゆるいスポーツ用ズボンに使われ、やがてズボン一般の総称となった。欧米ではほとんど使われていない言葉で、非常に日本的な感じのする英語である。一般に「替えズボン」の意味にとられている。
それぞれ同じ長ズボンを意味するものでも少しずつニュアンスが異なり、スラックスの場合には、スラックが「ゆるみ・たるみ」を意味する英語に由来するところから、前述のゆったりしたスポーティーな長ズボン。スーツのズボンはトラウザーズ、フランスでは同じ長ズボンのことをパンタロンと呼び、パンツは米語で、英語でパンツは「下着」を意味する。
パンツが現在のようにスラックス同様、長ズボンをさすようになったのは1960年代、イブサンローランの発表したパンタロンが「シティー・パンツ」としてアメリカで広く普及したことから。

※替えズボン
スーツの一部としてというよりも、独立したズボンという意味合いが強いものに用いられる言葉。