ベリードラペル
ワイドラペルの1種で、特に内側にラインを弧状にえぐった感じのもの。1970年イタリアのスーツにあらわれ、ロープドショルダーと共によく用いられた。丸いラインを描くには特別な技術が必要とされ、洋服屋泣かせの衿型である。ベリードはベリーbelly(ふくらんだ部分、ふくらむ)の意からきている。
ロープドショルダーは肩先にロープがはいったように見える肩線のことをいい、ビルドアップショルダーと同じもの。
ベリードラペルは、広巾な下衿に合うようにカラー(上衿)もごつく、キザミも大きくなる、昭和が色濃い衿型。石原裕次郎が「太陽にほえろ」で着ていたスーツや、往年の映画スターや歌手が着ていたスーツを思い出します。ウエストがタイトめにシェイプされ、すそにかけてきっちりフレア。肩幅はそれほど広くはないので、衿巾の広さが余計に目立ちます。