ポリエステル系繊維
合成繊維の代表的なもので、石炭と石油から作られる。具体的には、テレフタル酸とエチレングリコールを縮重合、ポリエチレンテレフタレートを溶解紡糸された繊維。
合成繊維の中でも生産高が最も多く、それだけ、またコットン、ウール、麻などと混紡されたり、さまざまな加工をほどこされて、多い用途に使われる。丈夫で、熱に強く、日光に対しても性能が変わらない。吸湿性が少なくウォッシュアンドウエアが可能、シワがよらないなど数々の利点がある。欠点といえば、毛玉ができやすい、染色が難しいといったところである。アメリカでは”ダクロン”、ヨーロッパでは”テレリン”と呼ばれ、日本でいわれる”テトロン”は東レと帝人のポリエステルにつけた商標である。ちなみに世界の3大合繊とは、ポリエステル、ナイロン、アクリル、のことであり、これにビニロンを加えて、日本の4大合繊と呼ぶ。
また、オーダースーツ素材として、オーダージャケット、オーダーパンツなどのカジュアル用素材としてもよく用いられるものに、ポリエステル繊維を、ウールやコットンの風合いに似せて作られた新合繊がある。ポリエステルのもつ長所を生かした新素材として、アフターケアのしやすさ、着心地感、快適さなどを重視した開発が行われている。
新合繊は、「ニューシルキー調」「薄起毛調」「ニュー梳毛調」「レーヨン調」の4種類がある。
※合成繊維
化学繊維のうち、石油、空気、水などを原料として繊維となる高分子を化学的に合成したもの。英語では、シンセティック・ファイバーという。