袖本開き釦止め・本切羽
袖本開き釦止め・本切羽
控えめおシャレで、ファッション上級者に見える
現在のスーツ事情での袖釦は飾りで付けられる場合が多く、袖仕立ても「開きみせ」という仕立て方が一般的で、開くようには見えますが、その中身は筒袖と同じです。
この本開きとか本切羽とかいわれる形は、実際釦穴が開いて、穴糸があり釦を止める形になっています。
袖が開ける必要が少ないというところから、次第に「開きみせ」という見せかけの袖仕立てが普及するようになったのですが、クラシックな「本開き釦止め」の格調の高さやファッション性からすれば見逃しにはできないディテールです。
お仕事上、許されるのであれば、袖釦の穴かがりを色糸に変更するなんていうこともできます。例えば、紺系のスーツにエンジの穴かがりなんていうのは、目だってかっこいいと思いますよ。袖ボタン穴の穴かがり糸に加えて、フロント釦穴、ステッチ糸も色指定していただけます。また、この「袖本開き釦止め」は、人気の「袖キス釦・重ね釦」とも併用可です。
イタリア的スーツ着こなし術
スーツのおしゃれな着こなし方として、袖口の本開きは良く使われます。有名なのは、袖口釦の釦外し。袖裾のほうの釦を、いくつかはずして着るやり方です。全部はずすとちょっとだらしなさそう・・。袖先の1個だけ外したり、1個間隔で外したりすることが多いようです。
また、腕時計をシャツカフスの上からはめるなんてのもあります。あのジャンニ・アニエッリ氏(フィアット総帥・ユベントスオーナー)や、ルチアーノ・バルベラ氏(クラシコ系バルベラ社オーナー)が広めたという、業界筋でのかなりヨイショものの着こなしです。
若者にはおシャレ度の高いちょっと背伸びした着こなし、渋いおじさまには、茶目っ気たっぷり・好感度アップな着こなしです。