ウーステッド・ファブリック
ウーステッドを原料とする織物の総称。 ウーステッドは梳毛、ファブリックは素材と訳される「梳毛織物」のこと。織物の特徴として、やや光沢のある薄地で丈夫な性質があるため、スーツ地を主に衣料用として用いられることが多い。
梳毛(そもう)は、繊維の生成方法で、洗毛した羊毛を梳毛機を用いることで、更に短繊維などをのぞき、滑らかにひきそろえる処理。
ウーステッド・ファブリックには、織り・柄の変化が多く、丈夫でカチッとしているところから、ドレスアップ感覚、シティの雰囲気にマッチしてもっとも使いみちの広いメンズ素材とされている。
使われる色糸の数によって3杢(もく)、4杢ウーステッドと呼ばれるムーリン・ウーステッドは霜降りやミックス調の色柄、起毛することによってミルドウーステッド、織りの状態によってマットウーステッド、毛羽を残したアンフィニッシュド・ウーステッドなど変化と種類も多い。
ミルド・ウーステッド、アンフィニッシュ・ウーステッドとも、毛羽の感じを残した縮絨仕上げで、ミルド・ウーステッドは英国的な呼称。
※杢糸
異色の糸の交撚糸のこと。染色性の異なる素材を撚り合わせて、糸染め、後染めを行うと杢糸効果がでる。