ドレープ

もともとは「(衣類、掛け布などを)優美にまとわせる」の意味で、自然にできた布のたるみをいう。スタイルをより優美に見せるために、意識的にデザインとして取り入れることがある。また機能性を高めるための意味も込められている。ボールドルックの背広にはよく見られた、タテ型のゆるみになるのが特徴である。
ドレープという服飾における造形技法が意味をもつのは、布地を多めに使い、衣服を身体にまとわせることでゆったりとした生地のまとわり感を楽しむシルエット。衣服にドレープ性をもたせるには、素材そのものの材質選びも重要で、しなやかなキメの細かい、柔らかな生地が適している。
「ドレープ感」が良いというのは、アルマーニ的なソフトスーツが流行したころによく聞いた言葉。

※ボールド・ルック
1930年代に登場し、40年代末に米国で流行したメンズ・スタイル。ボールドは<大胆な>の意味で、ボールド・ルックはパッドを入れて肩を強調し、ラペルやネクタイ幅の広い、派手なファッション。