シェープドライン

シェープドは「形作られた」というほどの意味。 全体にボディラインにできるだけフィットさせて作られた背広のシルエット。フランスのデザイナー、ピエール・カルダンが発表した当時は胸、背中をぴったりフィットさせ、裾をフレアーさせていたが、今では全体に密着したシルエットに変化している。
オーダースーツでは、着用者の体型にできるだけフィットさせることを目的とするが、そのままの体型をジャケットパンツに反映させることが、必ずしも一番かっこ良いスーツの仕上がりとはならないため、バスト・ウエスト・ヒップを微調整することもよくあること。昔の裁断の本などを読むと、戦後、「バストまわりのゆとり量を10cmとするようになり、このゆるみ量の増加は、今後変わることのない傾向」といっている。現在のタイトスーツといわれるもののバストまわりのゆとり量は12~13cm。戦前はずいぶん、タイトに身体の沿ったスーツを着ていたことがうかがえる。ボディーラインに沿わせるシェイプの方法も、時代で変わる。
また、逆にシェイプレスという場合、ダーツなどで立体的に構築されないソフトの仕上がりの衣服のことをいう。