クレイズ
気違い的に短期間にブームを起こす流行のこと。 一部のトップファッション族に支持され、すぐに消え去ることが特徴。ファド。
気違い的に短期間にブームを起こす流行のこと。 一部のトップファッション族に支持され、すぐに消え去ることが特徴。ファド。
1920年代を代表するギャッツビー・ルックにおける
着こなし方を広く意味している新用語で、
ギャッツビー・ルックに代表的な白のメンズスーツ、
レディースのショートドレスなどルックス的特長を
さすのではなく、ファッションアイテムの用い方を
ギャッツビールック風に着こなすさまをいう。
「ギャツビー化現象」という意味。
※F・スコット・フィッツジェラルド原作の米国映画
「華麗なるギャッツビー」(1974年)に描かれた、
米国の古きよき時代、1920年代のファッションのこと。
男の服では白のスーツ、女の服ではチャールストン風の
ストレートなショート・ドレスが特徴的スタイル。
カジュアルをファッション用語として使う場合には
「偶然の、思いがけない」「不用意な、無頓着な」などの意味が転じて、
「普段着の、気楽な、手軽な、何気ない」と言った意味に用いられます。
スーツもカジュアル化が進み、カジュアルジャケットとスラックスという
よりくつろいだジャケパン的な着こなしも増えてきており、
衣服全般が、着やすく、スポーティーで気軽な感じのシルエット
デザインが好まれる傾向があります。
ビジネススーツのデザイン、シルエットも基本的なテーラードの
スーツらしいコンセプトを残しつつ、肩パッドをなくし、
芯地・付属も極力省くことで、軽い着心地としたナポリ風アンコン仕立て
のジャケットが高い人気を得ているのも、カジュアル化の大きな
流れと言えると思います。
カジュアルは、リラックスした服のすべて、
またそのような感じを取り入れた服など、広い範囲のものに
ついて使われています。
オーセンティックには、「真正の、本物の」といった意味があり、
スーツなら伝統的な英国スタイルの紳士服。
たとえば、正統派スーツとして、ベスト付きシングル3つ揃いや、
脇尾錠(サイドストラップ)や後ろ尾錠(バックストラップ)など
懐かしい雰囲気のするデザインを含むアイテムや、
ジーンズなどでも、古くからあるもっともオーソドックスな
スタイルのブルージーンズをいいます。
変化したもの、まぶしいものなどに対して使われ、
オーセンティック・アイビーなどと用いられます。
「人種<種族・民族>的な」、また「異邦人の、異教徒の」という意味。ファッションにおいては、民族衣装※、あるいは民族衣装にデザイン・モチーフを得たルックスをさす。フォークロアにかわってよく用いられる言葉である。
※人種・言語・宗教など同一の文化特性・生活様式をもった人間集団が共有する服装。歴史服の対語であり、自然的・地域的・歴史的側面を前提に共通の文化認識を有する国民の国民感情によって生まれたもの。
エコロジーは「生態学」を意味する言葉で、
具体的には、自然環境を研究する学問のこと。
ファッションに限定して言う場合、エコロジー・ファッションといい、
自然環境を尊重し、共生に重点をおいたファッションスタイルのこと。
最近自然回帰ブームがさきがけとなり、各分野で広く使われ、
新造成語もサイコロジーcycology(自転車と生態学を結びつけたもの)
などのように多く作られています。
過度な文明発達と自然破壊の恐怖が背景となって、急速に見直されて
きたもので、ファッションに与える影響も大きいです。
コットンやリネンなどの天然素材を用いたり、土に返る服地など、
自然環境にやさしい素材を加工した服や、リサイクルファッション
などが広まっています。
特に若者の間での動きは活発で、行動的にはバックパッキング、
ヒッチハイキング、山奥でのフィッシング、サイクリング、
オリエンテーリングなどにあらわれ、集団的にはコミュニティの
建設などもその一例にあげられる。
小説「かもめのジョナサン」「ウォーターシップダウン」などを含めていよい。
このような意味で、ジーンズはエコロジーブームの象徴であるというとらえかたもされる。
「影響」「感化」の意味。
ファッションの伝えられる経路、またその源泉や、
流行が生まれる原因となった人、物、事柄、現象、傾向などをいう。
バブル期に流行したソフトスーツが、メンズファッションに
革命を起こしたとさえいわれるアルマーニのデザインする
衣服に強く影響を受けていることや、クラシコスーツが、
ピッティ・イマジネ・ウォモ、クラシコイタリアを
起源とするなど。
”フォーク・インフルエンス”といえば、地方的な民族衣装を
端に発したフォークロアファッションのことをさす。
アーバンは、「都会風な」「洗練された」「上品な」と言う意味
に用いられ、ファッション用語として使われる場合には、
テーラードで仕立てられる洗練されたスーツやジャケット、
スラックスのシルエット・デザインとも相性が良いもの。
スーツのように都会的で洗練されたファッションアイテムを
アーバン・ウエアといい、これと対比して使われるのが、
郊外(サバーバン)、田舎(ローカル)的な服装(サバーバン・ウエア)
となります。
アーバンと聞くと、ジョン・トラボルタ主演の「アーバン・カウボーイ」
が思い出されます。おそらく、かっこいい田舎のカウボーイが、
大都市に現れ、活躍するというような話だったような。
現代の背広の原型とされるジャケットのこと。
当時正礼装とされていたフロックコートに対しての日常的に着用する
衣服とされたのがはじめで、1850年ごろ、イギリスで流行し、
それは燕尾服などの長い裾を切り落とした、上着丈の短い略式のジャケットでした。
その後、ラウンジジャケットは、共生地(ジャケットと同じ生地)
によって、ウエストコート(ベスト)、トラウザーズ(スラックス)を
組み合わせて仕立てられラウンジスーツ※と呼ばれるように
なったものが、背広(スーツ)として定着します。
※非公式な場で着用する紳士用スーツのこと。
1860年代、フロック・コートに対して日常着として登場した。
共布で作られたジャケット、ベスト、パンツの組み合わせで
現代のビジネス・スーツや背広になった。
トラディショナルモデルの原型とされるスーツ。
1900年に入ったころから1910年代までアイビーリーグ
の学生たちの間で、スポーツ観戦用に愛用され流行したものである。
シルエット全体がゆったりめで着丈の長いジャケットに、
ウエスト~モモにかけてふくらみ、裾にかけて急に絞り込まれた
ペッグトップトラウザーズ(紡錘シルエットのパンツ)が
組み合わされた共生地背広(スーツ)。
別名オーバーサイズドスーツ。
ラーラーとはアメリカの俗語で「大学生の、喝采、万歳」のこと。
19世紀の英国でポストボーイ(郵便配達人)や
パステリアン(馬車の第一列左馬の騎手、また御者)たちに、
防寒を目的として着られていたベストで、
現在着用されているスーツと共生地で仕立てられるベストの原型とされるもの。
フロントデザインを、シングルブレステッド5ボタンとし、一番下のボタン位置から
12センチほどベスト丈を長く作るのが特徴的。
最下第5ボタンの位置に水平の飾りステッチをほどこし、腰位置にフラップポケットがふたつ、
ステッチの下につけられます。
フロントの裾は大きくカットされ、その先端は尖らせたり、
丸くしたりなど、また深いサイドベンツも特徴のひとつである。
多くはタッタソールチェック※の紡毛地が用いられた。
現在のベスト丈は、背丈がベルト下端より5cm程度長く、
前屈みになったときに、シャツが見えない程度。
袖なし胴衣として、スーツのVゾーンをレイヤーでかざる
ファッションアイテムとして、また作業のしやすい防寒着として
近年のブリティッシュスーツ人気から、注目度が高まっているアイテム。
※地色に対し対照的な2色を使った単純な格子柄。
タッターソールとは、ロンドンの馬市場の名前で、
それを創設したリチャード・タッタソールにちなんだもの。
馬に掛けた毛布の柄からきているので、別名、乗馬格子ともいう。
20世紀初めから、第一次世界大戦までの時代を意味する。
「古き良き時代」を懐古するという表現から、
新しい時代20世紀の開幕を象徴する言葉として使われます。
オーダースーツなどスーツデザインに関わることでは、
英国のジョージ4世の摂政時代のファッションの代表とされる
リージェンシーダブルブレステッドや、
イギリス国王・エドワード7世在位当時の優美なシルエットを
特徴とするスーツスタイル、エドワーディアンルックが
ベルエポックといわれる時代の風潮をよくあらわしたファッションスタイル。
芸術ではアールヌーボー、ファッションの世界ではこのほか、
ポールポアレ(1879~1944)などによるショートスカートの登場、
アメリカでの”ギブソンルック”※の流行などがあげられる。
※19世紀末から20世紀初めに流行したS字形シルエットのドレス、
またはそれを着用した女性のこと。
極端に細いウエストを中心に胸と腰が強調されて全体にS字形の曲線が描かれる。
米国の画家ギブソンが描いた女性像に由来する。
ズボン、半ズボン、乗馬用のズボンの意味をもつ英語で、
フランス語でいう「キュロット」にあたるもの。
昔の男性用半ズボンには数々の歴史がありますが、
17~18世紀にはヨーロッパの宮廷に出入りした男性のぴったりした
下体衣を意味していました。
現代においてはライディングブリーチズがあり、乗馬などに用いられます。
ニッカーボッカーズ※に似たタイプのズボン。
※全体にゆったりとした裾でギャザーを寄せて絞った形の膝下丈のズボン。
裾口はボタンなどでしっかりと留める形になっている。
ニッカーボッカーズの語は19世紀の初め米国のオランダ移民
(半ズボンをはいていた)を意味する言葉として用いられ、
それが19世紀後半に半ズボンの名称として定着した。
19世紀末から20世紀前半にはスポーツ用。とくにゴルフ用の服として広まった。
1960年代以降は、一般の街着にも導入され、以降さまざまな形で着用され続けている。
派手さよりも仕立ての良さを求め追究した、
正統派ダンディの象徴とされる19世紀初期の英国人。
本名をジョージ・ブライアン・ブランメルといい、1778年にロンドンに
生まれイートンカレッジ、オックスフォード大学に学んだ。
非常に独創的な洒落ものであり、またその趣味や作法の良さから、
1840年、62歳で没するまで、ボウブランメル
(ボウはしゃれ男、美麗などの意味)と呼ばれ、
プリンス・オブ・ウェールズ(後のジョージ4世)との
ごく密接な友人という立場からも、ロンドン社交界の花形として活躍します。
このジョージ4世の摂政時代を特にリージェンシーといい、19世紀初頭の
メンズファッションの基礎ができた時代として、ブランメルは大きくこの
時代の服飾史に関わりがあります。
現在我々がブランメルから学ぶべき点は、シンプリシティな考え方。
彼の「単純美の追及」思想は、華麗な色柄・装飾を省き、
簡素に装うことを意味した。19世紀半ばから現代に至る
メンズファッションの、特にフォーマルウエア※に
対するルールは彼によって決定されたといっても良い。
※正式なパーティーや会合に着用する礼装。
国や地域の慣習、会の趣旨、社会的地位などにより形式は異なり、
また時間により服装は変わる。
たとえば男子では昼はモーニング・コート、夜間は燕尾服やタキシードとされる。
「孔雀革命」(ピーコック革命)の意味を持つ、現代の
メンズファッション、男性の服装術、個性化の方向を
決定付けた用語であり現象。
1967年アメリカのディヒター博士が提唱し、アメリカ・総合化学繊維メーカーの大手、
「デュポン社」が提案した商業的な意味のあるファッションプロモーション。
1950年代から60年代のダークスーツ全盛時代を経て、この運動はまず
ドレスシャツとネクタイのカラフル化が推進され、
雄くじゃく(ピーコック)のように華麗に男性ファッションにも色彩を
取り入れようと訴えたわけである。
ピーコック革命という言葉自体が過去になり、またかすんでしまうほど、
現在のメンズファッションのカラフル化※、カジュアル化は普及し、
この運動の影響を大きく受けていることを感じざるを得ない。
多色づかいの配色のことや、色彩に富んだことで、華やかな雰囲気になる場合と、
その反面では無秩序で調和感に欠けることもある。
英語の意味として<生き生きとした、絵画的な、精彩を放つ>というのもある。
厚地の白やグレーのリネン、コットンまたは革などで
できた靴カバーの1種。
日本では脚絆にあたるもの。
本来スパッツは、靴の上からくるぶし部分をおおうもので、
多くはボタン止めとなるゲートルのこと。
19世紀から20世紀にかけて男女ともに用いられ、
特に男子の礼装用として多く使われたもの。
1920~1930年代がその使用のピーク。
スパッツの語源は防寒用、泥よけ作業スパターダッシズから。
日本ではその導入時に間違った用いられ方がされたため、
現在では、伸縮性のある素材で作られた脚にぴったり
フィットするパンツやタイツのことをいい、
カルソン、スキーパンツ、フュゾー、レギンス等を
総称する。