pitty savile row
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セルフ・ストライプ
「共編み」ともいう。
スーツ生地の地色と同じ色の糸を使って
ストライプを織り出したもの。
スーツに用いられる生地としてよく見るストライプ柄で、
同じ色の糸を使い、組織を変化させることによる
縞柄のため、大人しい印象がある。
セルフストライプのみで織られる生地も多いですが、
色ストライプを加えた、グループストライプや、
マルチストライプなど、多色使いのストライプ柄を
構成する縞柄とされます。
シーニック・プリント(セニック・プリント)
シーニック(セニック)は景観、風景画などいわゆる
シーンを意味するため、各種の風景をモチーフとした
プリントのことをセニックプリント(シーニックプリント)といいます。
いかにも具体的に見たままを描いた具象的な絵柄であることが特徴で、
プリント柄に限らずセーターなどニットウェアの編み込み柄としても、
このモチーフは多用される。
スプラッシュ・チェック
スプラッシュは「(水・泥などが)はねる、飛び散る」などの状態をあらわす。
また、インクなどの「とばしりや斑点」も意味することから、
輪郭がにじんで、ぼけたしみのような柄をスプラッシュプリントという。
衣服でいうスプラッシュ・チェックは、散らし模様になった
不規則なチェックで、一見、無地のようにも見える
格子柄。
規則的でない柄というところが、スーツ地の柄として
馴染みにくいところかも知れません。
スクリーン・プリント
大掛かりな機械を使わないハンドプリントの1種で、
材料を板に張って1枚ずつプリントするもの。
スクリーン捺染のこと。
フラットやローラー形式のスクリーン型を用いて、
印捺を行います。
スクリーンプリントの種類には、ハンド・スクリーン捺染、
走行式スクリーン捺染、ロータリー・スクリーン捺染など。
シルクスクリーン、ブロックプリントともいいます。
絞り染め
衣服・布地の部分を糸でくくったり、布地そのものを
結んだりして、白地を残す染め方。
しばられていない部分の布地が染色されます。
しぼり、タイダイ、タイ・ダイイングともいいます。
使用する染料の種類などによって柄のあらわれ方が異なり、
そのためさまざまな呼び方がある。
バンダナのほか、エスニック調、和装などの模様柄
として多く用いられています。
シャドウ・チェック
「影格子」と呼ばれる。シャドウは「影」のこと。
一見無地に見えるが、光線の具合によってチェックが浮き立って織り柄の
ことで、製織時、糸の撚りの方向や、その配列に変化を与えることで、
生地表面に陰影を付ける。
チェック柄が大きな格子柄となるものを、シャドウ・プレイド。
地味めなビジネススーツの柄によく見られ、どちらかといえば、
シャドウ・ストライプも含め、光の当たり具合によって見え隠れ
する織り柄はおじさんのイメージも強かったのですが、
近頃では、小柄のシャドウ・チェックを中心にオーダースーツを
上手に着こなす方が増えてきています。
シャドウ・ストライプ
撚糸の方向を変えることによって、
織り柄に陰影を付け縞柄が形成されたもの。
「かげ縞」ともいい、具体的には右撚り糸と左撚りの糸を
ストライプ状に配列して織る。
一見無地に見えるが、光線の当たり具合で縞が浮き立って見えるのが特徴である。
同じ糸用い組織を変化させることで縞柄を織る、セルフストライプ
と似た織り柄となるが、シャドウストライプのほうが少し大人しい
柄となる。
スーツ生地の織り柄としては、ポピュラーなもので、
ストライプ巾の狭いものから太いものまで、織り込まれる柄の
種類も多い。巾の狭いシャドウストライプで仕立てられた
スーツのほうが、若々しいイメージがある。
シャドウ・ストライプをチェック柄としたものを、シャドウチェック、
シャドウプレイドという。
ジャカード
フランス人、ジョセフ・マリー・ジャカード氏の考案した
編機によって作られる編み込み模様のことで、
模様に応じて穴を開けられた紋紙で、糸の開口を制御し、模様が織り出される。
柄の変化と種類は多く、セーターや靴下に利用されている。
ジャカード織りには、1色使いの地紋タイプと多色使いのタイプ
とがあり、比較的単調な小柄の紋織物は、シャツ生地などに
多く用いられるドビー織りと言われ、ドビー織り機で織られる。
また、よく「ジャガード」といった呼び方をされるがそれは間違い。
正しく「ジャカード」と発音しなければならない。
ジオメトリック・パターンと共に現代の重要な柄とされている。
また、単に紋織り機の名称、それで織られたり編まれたりされた生地のこともいう。
ジャカード織りで、ストライプ柄を織り出したものをジャカード・ストライプ、
柄を格子状としたものをジャカード・チェックという。
シャークスキン
シャークスキンとは、本来、「鮫の肌」のことですが、織物でいうシャークスキンは、
鮫の皮のように、斜めにこまかいジグザグのはいった柄をいいます。
スーツ生地として用いられるシャークスキンは、経緯に別々の異なる糸を使って、
右綾に織られており、紡毛織物や、梳毛織物の布面の毛羽を取り除くクリア仕上げを施すことで、
生地の織り目や柄をはっきり見せた織り柄となっています。
グレーに見えるシャークスキンなど、背広の代表的な柄のひとつ。
背広地としてもオーソドックスな部類に入るシャークスキンは、
伝統的スーツスタイルとしてベスト付きスリーピースで着用したい
カチッとしたブリティッシュスーツと相性が良いです。
グレーシャークスキン
ネイビーシャークスキン
ライトブルーシャークスキン
ジグザグ
ジグザグ模様を斜めに重ねた柄。Z字形、稲妻形のこと。
大柄のものから小柄のものまであり、柄の間隔もさまざまに変化する。古い昔から、水や光を象徴する稲妻ビカリ、ジグザグ文様として親しまれてきた柄ですが、現在では幾何学模様の一種として連続した菱形などでで形成されるものも見られる。ヘリンボーンもこのジグザグ模様の一種。
またファッション的なジーンズやコットンで作られたジャケットやコットンパンツなどにアクセントとして付けられたジグザグステッチ(ジグザグ・チェーンステッチ、ジグザグ・コーラルステッチ、ジグザグ・ケーブル・チェンステッチなど)のこともいう。
シェパード・チェック
小柄のチェックで、日本では”小弁慶”と言われるもの。
シェパードは「羊飼い」のことで、もともとは羊飼い用の白黒碁盤縞の
布地模様を意味しており、牧羊者がはじめに用いた柄である
ことから、この名前があります。
濃色と白または他の2色までの色を使った織り柄で、格子柄中に、
右上がりの斜線が見えるチェック柄。
ハウンドトゥース(千鳥格子)とよく似ています。
たてとよこが普通の場合は同じ巾になり、白黒以外に色を多く使ったものは
ファンシー・シェパード・チェックの名称で呼ばれる。
ガンクラブチェックは、シェパードチェックに他色格子を
重ねて配した色数の多いチェック柄。
シェイデッド・ストライプ
シェイデッド・ストライプのシェイドには、
「陰をつける」という意味があります。
グラデーションのように濃い色から淡い色になり
それが次第にボケていく繰り返しとなるストライプや、
カスケードストライプ(滝縞)ともいわれるような、
中央に太い縞があり、端にいくにしたがって、
細縞となるストライプをいう。
滝縞では、太い縞の両側に細い縞が配列されるカスケードストライプを
両滝、片側のみに配列されるものを片滝と呼びます。
カスケードは「階段のように連続した滝」のこと。
サテン・ストライプ
ホワイトシャツの生地表面にサテン(繻子織り)を
縞柄として織り出したもの。
比較的つやのない生地組織に、サテン(繻子織り・朱子織り)部分を
織り出して、ストライプ柄を浮き立たせる。
サテンは、経糸と緯糸の織り目を目立たせないよう、
糸をできるだけ生地表に長く浮かせるようにすることで、
なめらかな触感とやわらかな光沢感を表現する織り方。
サテンストライプと同様の手法で作り出されるものに、
サテンチェックがある。
サーフェイス・インタレスト
表面効果を強調した生地の総称、またテクニックのことをいう。
起毛、ネップ、型押しなどでこれまでになかった新鮮な感じを出したもの。
オーダースーツで用いられる生地のうち、起毛素材の代表とされるものはコーデュロイ、フラノなど。ネップはドニゴールツイードなど自然にできた素朴な風合いをもつものであり、リネンなどにも多く見られる。ネップは本来生地の欠点にもなるところであるが、糸の太さの違いや正常糸との染色性の差から自然に生まれるもののため、その自然さが逆に好まれています。
サーフェイス・インタレストは、自然に生まれるこれら独特の風合いを作り出す効果をいい、いろいろな色のネップを生地表面に織り出し、点在させドニゴール・ツイードのような表面効果を楽しむネップツイードなどはその代表的なもの。
男のファッションスタイルから色・柄・素材面の追及へ移った現在、注目されるファッション要素のひとつとされる。
※ネップ
ネップは紡績工程中に繊維がもつれてできる繊維の小さな塊。
コマーシャル・プリント
特定商品や実際のタバコやコカコーラなどの絵柄を、
宣伝のためにではなく、わざとTシャツなどにプリントすること。
スーツにも、生地を張り合わせるように縫製する
はめ込み柄ではなく、生地表そのものに、
幾何学模様や商品をモチーフとした写実的な
プリント柄を施したモードなブランドスーツを
見ることがあります。
ポップなデザインの1種。