pitty savile row
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ディープ・プラケット
スカートやドレス、シャツなど動きやすくするために
取られる「脇あき」や、着脱を容易にするなど
デザイン上の目的で、プルオーバータイプのシャツの
首元・前部に取られる前立てのことをプラケットと
いいますが、このプラケットが特に深くとられている
もの。
また、プラケットは袖口や裾などにも取られ、
ドレスシャツの前立てを表側に折り返して作るタイプ
のものを「プラケットフロント」と呼んでいます。
これとは逆の裏前立ては「フレンチフロント」。
チュニック
Tシャツのように袖と胴を筒型で作られた
ボクシーなシルエットを持つファンシーなシャツ
の総称で、古代ローマのトゥニカを語源とする衣服のこと。
古くから世界の多くの民族で使用されており、
古代ギリシャのキトン、中世ヨーロッパのコットは
その代表的な表着で、下着としても使われていました。
また、チュニック丈といわれる腰からヒップが隠れる
程度のロングジャケットのことをチュニックジャケット、
共生地のスラックスを組み合わせたものをチュニックスーツ
といい、ベルテッドスタイルとされたミリタリー調の
ジャケットを、チュニックと呼ぶこともあります。
※ボクシー・ライン
箱のように四角いシルエットのこと。
トップスやコートにみられるストレートで直線的なライン。
ショートポイント・シャツ
細身のシルエットのスーツに合わせられることが多い、
衿先が短く作られたシャツの総称。
標準的な台衿付きのシャツカラーとされる、衿先の
長さ8cm、衿腰高さ4cm程度のレギュラー・
ポイント・カラーのシャツに比べ、衿先が短く
6cm程度。
衿先の長さや、衿の開き具合(角度)は、流行により
左右されますが、シャツ衿の長さは短く小さくなる
傾向があり、ショートラウンデッドカラーや、
ショート・ボタンダウンカラーなど、いろいろな
小さめ衿がデザインされています。
反対に、衿先の長いシャツ衿はロングポイントカラー、
衿開きの広いものはワイドスプレッドカラー。
ジャック・シャツ
アイビールックには欠かせない着丈が短めな
アウタージャケットのことで、アメリカ海軍
下士官が艦上で着たCPOシャツの別称。
大きなチェック柄の厚手紡毛地で作られることが
多く、シャツカラー、両胸にはパッチ&フラップポケット、
裾は水平にカットされているのが大きな特徴。
本格的なものは、肩にエポーレットが付けられます。
シー・ピー・オー・シャツ(CPOシャツ)
アメリカ海軍の下士官CPO(チーフ・ペティー・オフィサー)が
艦上で着用した制服デザインをモチーフに作られたシャツ型の
ジャケットのことで、両胸にパッチ&フラップポケット、エポーレット
を大きな特徴。
水平にデザインされた裾を外に出して着るアウタージャケットとして
アイビールックを代表するアイテムとなっており、多くが厚地の
ウール地を用いた派手なチェック柄などで作られています。
※エポーレット
肩章・肩飾りのこと。肩につけたタブ状の布片で、
元来兵士の肩当てだったもの。
トレンチ・コートなどによくみられる。
カラードシャツ
ダークスーツ全盛の時代を経て、1967年にアメリカの
ディヒター博士が男性の服装にも色彩を取り入れようと
訴えたことにはじまるピーコックレボリューション以降、
それまで白色ばかりだったシャツ色から、ドレスシャツの
中心となり、多くのカラーバリエーションが定着すること
となった、色付きのドレスシャツのこと。
アイビースーツなどのトラディショナル調スーツが
イメージされるディープカラードシャツや、
反対に薄い色の生地で作られたドレスシャツは、
ペールカラードシャツと呼ばれています。
カナディアン・シャツ
カナダの木こりたちが着ていたことに由来する
スポーツシャツのことで、アウターウエア、
シャツジャケットとして用いられます。
木こりのことをランバージャックと呼ぶことから、
ランバージャックシャツは別称。
多くが大きなチェック柄、厚手のウール地を使って
作られており、オープンカラー、左右の胸に大きな
ポケットが付けられているのが特徴。中に丸首の
プルオーバーシャツを着てアウターとしてのほか、
スラックスの中に入れて着用することもあります。
※オープンカラー
<開き衿、開衿(かいきん)>のことで、スポーティな
シャツやブラウスに使われ、オープン・シャツ・カラー、
スポーツ・カラーともいう。衿につながった前見返しの
上端が小さくラペル状に折り返る形。
ガウチョシャツ
南米の草原地帯、南米アルゼンチンに住むカウボーイや
牧童が着ていたことに由来するスポーツシャツで、
1930年代に流行したシャツデザイン。
多くが白色のニットで作られており、ふくらんだ袖、
前開きのプラケットを4つのループ釦止めとした
デザインが特徴的な衿付きのプルオーバータイプのシャツ。
ガウチョシャツは、革製のベスト、巾の広い七分丈の
ガウチョパンツ、つば広のガウチョハットや円形の革や
金属をつなげてベルトとしたガウチョベルトと組み合わ
され、ガウチョコスチュームとして着用されます。
カーターシャツ
インド北方の回教徒、男女に着られていたシャツ、
ブラウスで、1970年前後から薄手コットン地で
作られるその涼しさからサマーファッションに取り入れ
られるようになりました。
胴部分に切り替えがなく直線断ちで作られるカフタンに
似たゆるやかなシルエットのプルオーバータイプのシャツで、
衿がなく、裾の両脇にスリットが入れられているのが特徴的。
カフタンはトルコや中央アジアなど中東地域で広く
着られていた民族衣装のひとつ。
※スリット
上着の袖口や裾、スカートやズボンの裾にあけられた
長いあきのこと。装飾的にあけることも多いが、
スリムなシルエットのときに運動量を加えるためにあける。
あき部分での重なりのないのが普通。
オープンシャツ
クラシックルックが流行した以前には、スーツの下から
シャツ衿をのぞかせて着用する夏用のビジネスシャツと
して多くのビジネスマンにおしゃれな小道具として使われていた、
オープンカラー(開衿)が特徴的なスポーティーなシャツのこと。
別名開衿シャツで、派手なプリント柄で着るアロハシャツや、
衿腰が低く、V字型の衿開きとなるイタリアンカラーも
このオープンシャツに含まれます。
衿から身頃につながる開いた衿元を、水平にカットされた
裾を外に出して着る開放感のあるシャツスタイル。
※クラシック・スタイル
伝統に培われ、長期間すたれずに持続する普遍的なスタイル。