ポワンティリスム
面や線を使わず、点で柄を表現した点描柄で
モチーフを描くテクニック、点描主義のこと。
フランス印象派のスーラやシニャックなどに代表される
新印象主義の画家に見られる点描画法に由来する
点描柄は、現在多くのネクタイやシャツなど、ファッション
アイテムのプリントデザインに用いられています。
ポピュラーの略語に由来する大衆になじむ新しいファッション感覚
のことで、1950年代~60年代にかけて、アメリカを中心に
広がった新写実主義の芸術活動、ポップアートに強く影響を
受けたファッション。
それまでの日常生活からかけ離れたところにある芸術活動
とは違い、普段の生活に密着した新しく楽しい感覚を表現する
ポップアートは、ファッションのみでなくその他広告や商業美術
など多くのジャンルに派生し、現在にもポップデザイン、
ポッププリントなどにあらわれています。
ポップの語感からはその特徴的とされるカラフルではずむような
表現方法が感じられ、この軽い感じを擬音化したものを
語源としたとも考えられています。
アンディー・ウォーホール、リヒテンシュタインがこの
ポップアートを代表するポップアーティストとして
あげられます。
※漫画や広告、テレビ映像など商業美術のジャンルから派生し、
誇張したフォルムとイメージが特徴の美術形態。
1960年代初めにニューヨークとロンドン中心に台頭し、
1960年代に流行した。現代情報化社会のマス・メディアの
イメージを題材に、ドライでクールに表現、パロディーも多い。
ルネッサンス末期の16世紀末から18世紀初めにかけて、
イタリアを中心にヨーロッパで広まった芸術様式で、
端正なルネッサンス様式の後に起こったものだけに、
当初はその新しさから「怪奇趣味的」に取られることも多く、
曲線の多い華やかな装飾を特徴とする様式は、ファッションに
おいては、レースやリボンを過度に用いるなど、
男子の服装でも装飾的すぎるとも思われるデザインが流行しました。
バロックの価値が認めれらるようになったのは、19世紀後半に
なってからのことで、その名称はポルトガル語で「ゆがんだ真珠」
といった意味から。
バロックは価値観の変動期に流行する芸術様式であるといわれています。
左右が対象となっていないデザインのファッションアイテム
のこと。アシンメトリックには、非対称、不均衡、不釣合いと
いった意味があることから、たとえばシャツのフロント開きを
脇に取ったり、左右別布で作られたクレイジーパターンの
ジャケットなど。
左右対称の状態をさす「シンメトリー」の対語で、シンメトリーが
落ち着きのある安定した状態を与えるのに対し、「アシンメトリー」
には、大胆で動的な印象を与える効果があると言われています。
「ワンサイド」「オフバランス」は同義語。
フランス、ベルギーを中心に1890年代~20世紀初めに
ヨーロッパで広まった新しい美術様式のことで、建築、工芸、
室内装飾のほかファッションにも大きな影響を与え、
植物の形をモチーフとした、くねくねとした曲線的な
装飾パターンを用いるのが特徴。
イギリスではモダンスタイル、ドイツではユーゲント・シュティール
と呼ばれた美術様式で、曲線的なS字のシルエットと、
レースを多用した装飾的なデザインが流行しました。
1920年代に起こり、30年代にかけて流行した芸術様式で、
コントラストのはっきりとした幾何学模様(ジオメトリック
パターン)を中心とした、色柄、配色に大きな特徴があります。
1925年にフランスのパリで開催された「装飾美術国際展覧会
(アールデコ展)」以降、このモダンなスタイルの特徴をもつ
様式をこの名前で呼ぶようになりました。
ジオメトリックパターンは直線や曲線、円などの幾何学柄を
組み合わせ、作り出された模様のことで、ジャケットや
スーツの柄などでもおなじみな、ヘリンボーンや、ダイヤゴナル
もこの種類に含まれます。
それまでのアールヌーボーとは異なった芸術性をもつアート
デザインとして注目され、以降ファッション業界でも、
リバイバルを繰り返しています。
衣服の着こなし方を、ただのおしゃれ、ファッションアイテムに
のみ限定せず、芸術のレベルにまで高めたいとする「着装芸術」
と訳せる、これからの服飾のめざすべき目標をあらわしたもの。
また、「着装芸術」の意識のもと、美しい芸術作品のような
衣装をその高度な裁断・縫製技術により、形とした表現された
衣服のことを、アート・コスチュームと呼んでいます。