ファッションスタイル
コートアンサンブル
スーツやドレスにコートを加えた各アイテムの
全体または一部に共通の素材や、ディテールを
使用することでコーディネートされた
ファッションスタイルのこと。
ジャケットにスラックス、ベスト、ネクタイ、帽子、
コートなどを共生地で仕立てられたものを3ピーススーツ、
4ピーススーツと呼ぶのに対して、各アイテムの
一部に共通性を持たせたアンサンブル。
スーツにベスト付きとしたスリーピーススーツに、
コートを共生地で仕立てるのもオーダーメイドでしか
できないファッションアイテムですが、例えば
コートは別生地でも、スリーピーススーツの余り布で
袖カフスやストラップ、背ベルトなど部品を仕立てるのは、
比較的簡単で効果の高いお仕立て方。。
ラギッドスタイル
ruggedに「ごつごつした」「いかめしい」「無骨な」
といった意味があることから、転じて、「男性的で
たくましい」「堂々とした」といった、ファッションスタイル
を形容するのに使われます。
例えばテーラードなアイテムの中でも、品行方正な、
トラッドファッションを代表するブレザーを、
カーゴパンツや、カーペンターパンツのような、
ワークパンツを合わせることで、ドレスダウンしたり、
男性らしさを強調したりしたコーディネートが、
ラギッドスタイル。
シルエット、デザインの詳細などにより
クラシック・ラギッドスタイル と、アーバン・ラギッドスタイル に
大きく分けられます。
同系色コーディネート
ビジネス環境でご着用いただく、少ししっかり感を残したい
ジャケパンスタイルだったり、ブロークンスーツスタイルに、
なじみやすい同色系コーディネート。
ジャケットとパンツを組み合わせてご着用いただく際に、
ネイビーやグレーなど生地色の濃淡を中心に、素材感、
チェック柄やストライプ柄、シャドウ柄などを
合わせていきます。
ジャケットに濃いめの色なら、パンツは少し明るめな
トーンで合わせるのが、同系色コーディネート。
英国調人気の2018年春夏シーズンなら、
ヘリンボーンやハウンドトゥースなど英国伝統柄を
使ったアイテムを1点加えるのが今どきコーデです。。
カジュアル・フライデー
1990年代後半に日本ではじまった、金曜日(フライデー)
には、アメリカのコンピュータ関連の企業のように、
いつもより少しくだけた、カジュアル度の高い服装で
過ごそうという、メンズファッション業界のキャンペーン。
以後社会現象となるほど、多くの会社に取り入れられ、
現在では金曜のみではなく、毎日リラックスした
過ごしやすい服装での勤務を導入する会社も増えて
きていますが、オフタイムとは異なるため、
だらしなくなりすぎない、緊張感を残したお仕事着としての
カジュアルなファッション性が求められる
新しいファッション形態になっています。
テーラードなジャケット+パンツな装いならまちがいの
ないファッションスタイル。
これからの秋冬シーズンに向けては、ハリスツイードジャケットに、
厚手のコットンパンツやウールパンツなどは、
ファッションに関心の薄い中高年の方にも、
ビジネス中心にご着用いただくアイテムとして
使い勝手もとても便利です。
マンテーラード
レディース用のスーツの中でも、男性用に仕立てられた
スーツのようにテーラードカラーや、胸ポケットなど、
メンズスーツらしいデザインなどを取り入れ、
しっかりとした仕立て方をされたスーツのこと。
マンテーラードで仕立てられたスーツを着用したスタイル
は、18世紀末のイギリスで流行したことに由来する
ダンディールックや、マニッシュスタイルと同義。
男性用スーツは、左右の前身のうち「左前」と言われ、
左側を前にして仕立てられるのに対して、レディース
スーツは、右側を前にした「右前」で作られています。
ブイライン・スタイル
少しなで肩に作られた広い肩巾からウエストに掛けて
極端にフィットさせたシルエットのために、アルファベット
のV字型に見えるメンズスーツのスタイル。
ブイスタイルやブイシェープルックとも呼ばれる
スーツスタイルで、フレンチ・コンチネンタルの
特徴的な背広のシルエットになります。
このブイライン・スタイルに似たスーツシルエットに、
スリムドダウンルックがありますが、これは
広めの肩巾からウエストに掛けて強くフィット
させ、そのまま裾にかけてもタイトめなシルエット
としたスーツモデル。
ウエストから下にかけてのラインが少し違います。
ハンティング・ルック
狩猟時に着用されるファッションスタイルのことで、
ハンティングの方法や目的によっていくつかの
スタイルがあり、乗馬して行う狩猟なら、
ライディングジャケット(乗馬服)を着用し、
銃を使用して行う狩猟なら、肘部分にエルボーパッチ、
右肩にガンパッチが付けられたシューティング
ジャケットを着用するなど。
別名にハンタールック。
ニッカボッカズボンと一緒に着用される
ノーフォークジャケットも、スポーティーな
狩猟用ジャケットとしてハンティングルックの
代表的アイテム。
ハリスツイードなど厚手で丈夫、防寒性の高い
カントリーツイードで作られます。
ニュークラシック
先進的なファッションスタイルが流行したあとに、
古き良き時代のオーソドックスなファッション
スタイルが常に見直され、これが繰り返される中で、
クラシックファッションも少しずつ変化しており、
ニュークラシックは、ベーシックなファッションの
要素を持ちながら、現代的な新しい感覚を取り入れた
ファッションのこと。
スーツも昔からまったく同じシルエット、形ではなく、
既製スーツも含め現在多くの人が着ているブリティッシュ
スーツ、クラシコスーツ、タイトスーツも少しずつ
普遍的なクラシックスタイルのスーツデザインが、
現代向きに変化し、デザインされたもの。
時代をさかのぼれば、また違ったシルエットの
ブリティッシュスーツが存在します。
スノビズム
その本質をわからずに、高級品を身に付け貴族趣味を
ひけらかす紳士気取りの成り上がり者のことを、
あまり良くない意味で「スノッブ」と呼びますが、
その気取り屋な様子が「スノビズム」。
ファッションでは、品質の高いスーツやジャケットを、
品良く着こなすのではなく、個性的なファッションセンス
を取り入れおしゃれに粋に着こなすスタイルをいいます。
エルメネジルドゼニアや、ロロピアーナの生地で
仕立てたテーラードなスーツをその縫製の良さ、
生地の良さ、シルエットの良さのみでシックに装う
スーツスタイルとは反対の様子。
スクリーンファッション
映画の登場人物やその背景などに影響を受けた
ファッションスタイルのこと。
ショーン・コネリーからダニエル・クレイグまで
各時代のジェームズ・ボンドに着られたボンドスーツや、
「華麗なるギャッツビー」(ギャッツビールック)の白いスーツ、
1960年代のカリフォルニアファッションが
特徴的なアメリカングラフィティールック、
「俺たちに明日はない」で主演したフェイ・ダナウェイ
が着ていたことで流行した、ミディ丈の細身のスカート、
ベレー帽などが代表的なもの。
スクリーンには「銀幕」とうい意味があることから。
シネモードということもあります。