ジャズスタイル
アメリカの黒人ジャズマンが好んで着た、上半身を
フィットさせ、裾まわりにかけてフレアさせウエストの
シェイプを強調させたジャケットのシルエットと、
ウエストからヒップにかけてゆったり、裾にかけて
先細りしたペッグトップトラウザーズのシルエットが
特徴的なスーツスタイル。
第一次世界大戦以降、それまでニューオリンズを中心に
演奏されていたジャズが、これ以降軍港から広まった
ことに合わせて流行したスタイル。
イギリス人がインド、アフリカなどを植民地として
いたときの現地のスタイルで、白色などのリネン素材
を用いて作ったサファリジャケットや、丈の短かな
パンツなど、涼しく動きやすいファッションスタイルのこと。
全体にゆったりとしたシルエットで、裾にカブラを
付けられた膝上丈のショートパンツ・コロニアルアーミー
ショーツは、コロニアルスタイルの代表的なアイテム。
サファリジャケットは、左右の胸と腰にパッチ&フラップ
ポケット付き、エポーレット、腰に共生地ベルトが
付けられたデザイン。現在の春夏向きスポーティーな
カジュアルファッションとしてもそのデザインの一部を
取り入れられるなどして人気があります。
ロンドンの西地区にあるカーナビーストリートから
1960年代に発信されたファッションスタイルで、
モッズルックのこと。
もともとは1950年代にイギリスのモダンジャズ
ファンが着ていた仕立ての良いテーラードのスーツを
さして言ったのですが、現在ではビートルズの初期の
ファッションスタイルとして特徴的な、着丈が長めな
タイトなジャケット、股上の浅い細身のパンツ、
派手な花柄などのプリントシャツを合わせたスタイル
のことを言うようになりました。
また、90年代に入ってロンドンのキングスロードを
中心に流行したファッションスタイルは、この60年代
中期のモッズルックのリバイバルであることから、
ニューモッズ、モダンモッズと呼ばれています。
自分にジャストフィットする標準サイズから、
1サイズ大きめのジャケットなどを着ることで、
ゆったりとしたボリューム感をファッションの
ポイントとしたスタイル。
1970年代に流行したビッグルックと同意で、
カジュアルな着こなしによく用いられる
ファッションスタイル。
オーバーサイズには「大きすぎる、特大の」と
いった意味があります。
また、まわり寸法をゆったりめにとられた、
着丈の長めのジャケットに、ウエストから
ヒップにかけてふくらみ、裾にかけて急に
絞ったペッグトップトラウザースが特徴的な、
ラーラースーツもオーバーサイズに着る
スーツスタイル。オーバーサイズド・スーツ。
それぞれ独立したジャケットとスラックスの組合せで着用する
トップス&ボトムス。
スーツが上下共生地で仕立てられたジャケット、スラックスで
あるのに対して、ジャケットはネイビーフラノ、パンツはグレーフラノ
など、異なる色、または素材で仕立てられたジャケット+スラックス
の組合せで着用するファッションスタイル。
ジャケパンとほぼ同義に用いられていますが、細かくは、
「ジャケット」+「パンツ」でいう「ジャケパン」の「パンツ」には、
ジーンズやショートパンツなども含まれ、若干カジュアル感の
強いコーディネートになります。
また、ジャケパンは近年用いられ始めた組合せのスタイル、
ジャケスラは、休日を過ごすためのカジュアルな上下服として、
古くから耳にすることのあるファッションスタイル。
ハリスツイードジャケットとフラノスラックスや、
リネンジャケットとコットンパンツ、フラノジャケットと
コーデュロイパンツなど。
ジレパンはベストとパンツを組み合わせるコーディネートのこと。
「ジレ」はフランスでいうベストのこと。「ベスト」は米語で、
英語では「ウエストコート」。日本ではチョッキともいいます。
ジャケット+パンツをジャケパンというのと同様の略語で、
スーツアイテムの着こなしも多様化しています。
スーツはジャケット+パンツを共生地で仕立てたもの、
ジャケパンはセットアップ、スーツにベストが付けられたものが
スリーピーススーツ。
三つ揃いのスーツはビジネスシーンで最もフォーマル度の高い
組合せのため。
ジレパンとする場合には、ベストの背を共生地で仕立てたり、
ファンシーな裏地を用いる、またベスト生地そのものに、
プリント柄などを使用し、比較的カジュアルな装いとして
着こなします。
フォワードファッションに対する言葉。 あらゆる流行の中で、常に根底にあり、安定したスタイルを保っているファッションのこと。
バックパック※(アルミのフレームと厚手のコットン地などで作られた背負い子)に携帯用食品や生活必需品を詰め込んで、野山を何日も1人で歩く1種のスポーツをバックパッキングというのがこのように非常にエコロジックな行動をとる人をバックパッカーと呼んでいる。アメリカはカリフォルニア州の若者たちの間で始まり、世界的に広まる気配がある。彼らにジーンズルックの原点があるように思われる。
※アルミニウム合金のフレームにとりつけた大型のリュックサック。体形や目的、技術に合わせて機能的に考えられている。生活用具一式を背負い、自然の野山を旅をするスポーツ、バックパッキングのために米国で開発された道具。
「新しい生活のあり方」を意味する言葉。 価値観の大変動期を迎えて、いま、人々は新しい社会、ひいては個人の生活のあり方まで真剣に模索している。そのような動きをひとまとめに表現しているといえる。ファッションもカジュアル 化の伸展、レジャースーツの登場などで、大きな転換を見せ始めているが、それに対する服装のあり方を求めることも、この言葉に含めて考えられる。
「自分のことはじぶんでしよう」といった意味で、ホームソーイングや日曜大工など、既製品をそのまま使うのではなく、自分自身で作りあげようとする風潮を広くさす用語。単にDIYとも略称し、手作り品が注目される現在、ひとつのマーケットを形成している。
本来「社交的な、社会的な、懇親の」といった意味だが、正確にはソーシァルと発音する。特に日本の場合、「ソシアル」はと口の紳士服メーカーの登録商標になっており、その適用方法は難しい。ソーシァルウエアは日本製の英語で、フォーマルウエアほど格式ばらないパーティ着、社交服といった意味に用いられてる。
生活のジーンズ化現象をいう。 もともとは某ジーンズメーカーのキャッチフレーズだったが、現在ではことファッションに限らず、ニュー・ライフスタイルのキーワードとして用いられるようになっている。ジーンズのように素朴で人間らしい生活をめざそうというもので、同じような言葉としてジーナリーがあげられる。
「短いほおひげ」のこと。 アメリカの俗語「バーンサイド」からこの名がある。これもまた同じ意味である。いわゆるモミアゲは”ウイスカー”と呼ぶが、ひげの流行から長いモミアゲのこともサイドバーンと呼ぶのが一般的になっている。
作業着など実用的な衣料をファッション的に着こなそうとする流行のこと。また、作業着からデザインモチーフを得て作られたファッションをいう。ワークジーンズ、オーバーオールなどが代表的なアイテムで、ルーズシルエットであることが特徴とされる。ワーキングルックともいう。ファティーグルック。
ワークルックに使用される素材、デザインともに実用的、機能的で、デザインと実用性を兼ねたステッチワークや、部分的に使用することでき機能性を高めるジッパー、タブ。用途に応じたポケット部位や形状のほか、動きやすくするためのアクションプリーツなど、その工夫された部分は数も多い。素材はもともとが作業着であることから、丈夫で色柄も汚れの目立たないもの。
※ファティーグ
丈夫な素材で作られ、大きなポケットがつくなど機能的にデザインされたパンツ。色はカーキや茶色などが多い。ファティーグは<労働・雑役>などの意味で、もとは軍隊の兵士が作業服として着用していたものからヒントを得た。
レトロスペクティブファッションを略したいい方。 レトロスペクティブとは、「回顧の、懐旧の」という意味で、’20~’30年代などクラシックなファッションを懐かしみ、現代に蘇生させることをいう。リバイバルルックの新しい呼び方。
懐古的ファッションのことで、1920年代調(トウェンティーズ)、1940年代調(フォーティーズ)、60年代調(シックスティーズ)など。
店長的レトロなリバイバルファッションは、35年ほど前、おそらくひと夏だけのクレイズ的な流行で、自分だけの勘違いかも知れないのですが、七分丈の丸首カットソー。裾はTシャツのように水平で、デニムの中に入れても外に入れても着たような記憶があり、多くは背より胸にスポーツのユニフォームのような番号が付いているもの。
あれは、七分丈の筒袖が太めなため、袖からつながる身頃にもずいぶんゆとりがあり、ダブダブな感じで今でもあれば着たい思う。