サイド・プロポーション
全体のシルエットを、側面からながめた場合の
プロポーション(割合、つり合い)のこと。
スーツの場合には、肩巾からバストライン、ウエストラインの
絞り具合や、裾まわり(けまわし)寸法で、そのシルエットが
構成される。
仮縫い時には、脇下のバランスを見て、前丈・背丈が
適量寸法となっているかどうかを確認します。
全体のシルエットを、側面からながめた場合の
プロポーション(割合、つり合い)のこと。
スーツの場合には、肩巾からバストライン、ウエストラインの
絞り具合や、裾まわり(けまわし)寸法で、そのシルエットが
構成される。
仮縫い時には、脇下のバランスを見て、前丈・背丈が
適量寸法となっているかどうかを確認します。
「影響」「感化」の意味。
ファッションの伝えられる経路、またその源泉や、
流行が生まれる原因となった人、物、事柄、現象、傾向などをいう。
バブル期に流行したソフトスーツが、メンズファッションに
革命を起こしたとさえいわれるアルマーニのデザインする
衣服に強く影響を受けていることや、クラシコスーツが、
ピッティ・イマジネ・ウォモ、クラシコイタリアを
起源とするなど。
”フォーク・インフルエンス”といえば、地方的な民族衣装を
端に発したフォークロアファッションのことをさす。
「先端」の意味。
衣服ではシャツのジャケットの衿先のことをいい、
また靴の爪先や爪先部分の飾りのこと。
ラウンドチップ、ユーチップ、ストレートチップ、ウイングチップなど。
コートやジャケット丈の目安として、フィンガーチップレングスなど
とも使われ、この場合は、両手を自然に下ろした際、爪先の位置程度に、
ジャケットやコート裾の長さとなるもの。
ティップと呼ぶこともあります。
刺繍、縫いとりのこと。ニードルワーク。
針と糸、場合によっては、ビーズ、スパングルなどの装飾材料を
用いて、「刺す・はめ込む・抜く・貼るなど」を行う装飾技法。
これをアクセントにした”エンブロイダリー・ジーンズ”は欧米で
人気を集めている。また、横須賀あたりのスーベニール・ショップでは
ツートーン※・ジャンパーの背中に富士山や鷹など日本的な派手な刺繍を入れ、
一部の若者たちにもてはやされている。
ライダージャケットや、ブルゾンなどに入れられるもの。
オーダースーツのジャケットに入れられるネーム刺繍(苗字や指定の
アルファベット筆記体等)や、ワンポイントのアクセントとして
スラックス・ピスポケットのフタや、広めに取られたループの一部
など、そのカスタマイズ性を活かした特注の刺繍にも対応可。
※2色配色(ツー・トーン)を基本とするスタイル。
とくにストリート・ファッションでは、ジャマイカのルード・ボーイ・スタイルが
1970年代後半にリバイバルしたユニセックス・ファッションをいう。
コントラストの強い色づかいで、ハードでシャープなイメージ。
また、70年代後半、ロンドンに設立されたツー・トーン・レコードのシンボルで
あった白黒の2色配色をさす場合もある。
ルード・ボーイ・スタイル。
原意は衣装ダンス、衣装棚のこと。
転じて「所有する衣服」のすべてをいう。
自分が持っているスーツ、ジャケット、スラックス、
コートから肌着、アクセサリーズまでの衣料品、
服飾品のすべてを意味し、アイビーワードローブの
ように、ひとつのファッションに関する必要な
すべての品々をいうこともあります。
また、自分が所有する衣服や服飾品を用いてする、
コーディネートの計画のことをいう場合もあり、
狭義には、
手持ちのスーツやジャケットなどが=ワードローブ。
「裏地」のこと。
また、裏地をつける作業(裏打ち)のこともさす。
裏打ちはきれいなシルエットを保つために付けられる
表地の補強や、透ける布の場合にその防止のために付けられます。
近頃は、裏地のファッション化も進み、裏地まで選べるオーダースーツ、
カスタムメイドスーツでは、この裏地の色柄に気を配る方も多いです。
日本の場合、表地と対照的な色のものを使うことが多いが、
欧米では同系色でそろえることのほうが多いようである。
スーツ地がグレーなら裏地もグレー、その色の明るさ具合も合わせます。
裏地を付ける目的は、衣服内のすべりを良くすることですが、
その保温効果から、寒い時期には総裏仕立て、軽く涼しく仕立てたい
ときには、半裏仕立てなど。
その素材も豊富で、一般的に使われるポリエステル裏地、コットンの
再生繊維となるキュプラ裏地、アルパカ、夏にはメッシュ裏地など。
無地柄、ストライプ柄など柄はさらにバリエーションに富んだものから
選ぶことができます。
「軽量」の意味があり、スーツに用いられる場合は、
特に薄手で軽量化された背広地について呼ばれる。
対語はヘビーウエイト。
現在主流の背広服地の傾向で、ヘビーウエイトであることが
多い英国服地に比べて、ライトウエイトなイタリア服地が
好まれる傾向がある。
スーツはベスト付き3つ揃いできっちり着こなす
英国の伝統的スーツスタイルは根強い人気があり、
数年の周期で回帰するのはいつものことですが、
スーツ全体の方向が、アンコン仕立てや軽い着心地感
が好まれ、そのためにスーツ服地もヘビーウエイトよりは
ライトウエイトが選ばれることが多いです。
生地のウエイトは1mあたりの生地の重さ「目付け」で
表わし、グラム、オンスなど。
スラックスで股から上の部分をさす。
英語で”ライズ”と呼ぶ(ボディー・ライズ)。
ハイライズ、ローライズ※。
対して股から下の部分は股下といい、英語ではインサイドレングスと呼ぶ。
パンツをオーダーする際にも、股上の寸法は比較的採寸しづらい
部分のため、パンツ総丈といわれるパンツ上端から裾下までの
寸法を測り、股下寸法を差し引いて計算します。
タイトでスポーティーなノータックパンツの股上寸法は浅め、
モモ巾(ワタリ巾)をゆったりめにとる1タックパンツや、
2タックパンツの場合には深めの股上寸法とするとバランスが良いです。
※股上の浅いパンツのこと。
股上の深いものはハイ・ライズとよばれる。
ヒップ・ハンガー、ヒップ・ボーン・パンツ。
ボトムは「裾」「底」の意味。
服飾用語ではトップに対して使われ、下半身につけるものを広く総称している。
トップ(上半身に付けるもの)&ボトムといえば、上下を
上手にコーディネートすることになります。
ボトムスはスラックス、スカートなどのことで、
ボトムファッション、ボトムルックなどと使います。
スラックスは「ゆるみ・たるみ」を意味するスラックより、
ボトムスの類語として、アメリカ語のパンツ、イギリス語のトラウザーズ、
フランス語のパンタロン、ドイツ語のホーゼンがあります。
ズボンはこれらパンツ類の日本名。足が2本入る形式の下衣のこと。
また、パンツの裾カット・アングルドボトムは、モーニングカットと
同義で、クリースラインがきれいに見えるように、パンツ前裾側を
1.5cm程度、後ろ側より短くカットしたデザイン。
ジャケットやスラックス、シャツなど衣服の
前開きをボタン止めとしたもの。
釦と重ねて止めるための釦穴(ボタンホール)で作られます。
釦は装飾品としての意味もあるため、現在一般に使用されることが多い
練り釦や、高級釦とされる天然素材で作られた革釦(レザー釦)・本水牛釦・
貝釦・ナット釦(木の実の釦)のほか、スーツ生地など表生地でくるんだ、
共生地釦(くるみ釦)というものもあります。
ジッパー(ファスナー)が普及する前には、そのほとんどが釦止めが利用され、
ジャケットの前釦は現在でも「打ち抜き」で仕立てられています。
オーダーパンツでも前立てはジッパーであることがほとんどで、逆に
前釦とするものは、クラシックな雰囲気が強いです。
ジャケットの前釦の大きさは、標準で20ミリ、袖釦は15ミリ程度。
コートになると25ミリ~30ミリなど大釦を用いたボタンフロントを
見ることができます。
スラックスの折り目の下部にできる「ゆるみ、たるみ」のこと。
パンツの長さの目安として使われ、ビジネス用スーツの
一般的なパンツの長さは、裾が靴甲にしっかり当たり、
靴甲の上でパンツにたるみのある「ワンブレイク」、
この当たり方が軽め(裾丈が短めなため)なのが
「ハーフブレイク」、まったく当たらない長さのパンツの裾丈
となるものが「ノーブレイク」といいます。
このブレイクはパンタロンなど長めのスラックスには
絶対不可欠な着こなしのポイントですが、パンツの前折り目線(クリース)
がたるまないようにパンツ前裾を1.5cmほど短めにカットする
モーニングカット(アングルドボトム)や、細身パンツ、アイビースラックス
のシルエットとなるパイプドステム、ストーブパイプなどでは「ノーブレイク」が基本。
ブレイクとは同様の言い方に「ワンクッション」「ハーフクッション」
「ノークッション」などが使われます。
ふさ飾りのこと。
布の端処理と装飾的な効果があり、ひもや布端の糸を
束ね結び、その結んだ部分から先をふさのように散らしたり
して作られます。
ウエスタンジャケットやシックスフッターによく見られ、
裾をカットオフされたジーンズにも同様の処理がされています。
このフリンジ状の房飾りがボール状となったものがボンボン。
正ちゃん帽の頭のてっぺんについている毛糸の飾りがそれ。
衣服に用いられる「開き」の1種。
主に、スカートやドレスなどの脇あきをいいます。
プラケットは、着脱をしやすくしたり、また動きやすく
するために付けられることのほか、装飾的にも利用されます。
開きにはスリット(※1)、スラッシュ(※2)、ベント
などもあるが、男子服の場合には、特にシャツのそれに使われる。
「前立て」と俗にいい、裾まで完全に開いたもの、
シャツの途中で止められ、浅く(ロー)、半分(ハーフ)、深く(ディープ)
なったものなどの種類がある。
(※1)縦に細長く切る、縦に細長く入れられた割れ目のことで、
上着の袖口や裾、スカートやズボンの裾にあけられた長いあきのこと。
装飾的にあけることも多いが、スリムなシルエットのときに運動量を
加えるためにあける。
あき部分での重なりのないのが普通である
(※2)長い切り口、裂け目のことで、服飾用語としては、
肌や中に着たもの、裏地などを見せたり、別色の布をはめ込むなど
装飾的にあけられた切れ目のこと。
スリットの一種ではあるがスリットのように必ずしも縦長に
切られたものとはかぎらず、カーブがつけられたものもある。