パンツの裾
カフレス
スラックスの裾の仕上げ方で、折り返しのないものの総称。本来はフォーマルウエアなどドレッシーなトラウザースのスタイルとされていたが、現在ではカジュアルなものにも多く使われそれほどの区別はなくなっている。俗に「ストレートカット」と呼ぶことが多い。
モーニングカット
アングルドボトムの俗称で、スラックスの裾を後ろ斜め下へカットしたものをいう。パンタロンなどには不可欠のスタイルで、前後の高さの差寸を1.5cm~2cmとしたものが本格的とされる。モーニングコートのトラウザースがこの型となっていることから呼ばれる。
このようにパンツの前裾を1.5cm~2cm程度上げることで、靴甲にかかることを避け、前折り目(クリース)をまっすぐキレイに出すことを目的としたパンツの裾デザイン。このクリースをきれいに出すためには、パンツ丈そのものの長さ調整も必要で、逆に裾を長めとして、靴甲に垂れる裾のブレイクするルーズなシルエットを楽しむファッションスタイルもある。
パンツの裾の靴甲に落ちるブレイクは、気になりだすと気になり、またきっちりとパンツ丈まで調整したパンツ裾が、最後の裾でクリースが曲がってしまうというのも気持ち良くないものです。裾先まで行き届いたファッションセンスは、ご着用者の身だしなみ、お人柄として好まれます。
モーニングカットのほか、パンツの裾仕様には、シングルカフス、ダブルカフスがあります。
※トラウザーズ
おもに英国で<長いズボン>をあらわす言葉。米語で<パンツ>、フランス語で<パンタロン>にあたる。
フレンチターンナップ
スラックスの裾の折り返しの1種で、完全な折り返しとなっていなくて、縫い付けてそれらしく見せかけたタイプをいう。
ターンナップは「折り返す」という意味に使われる英国的パンツ裾ダブルのこと。一般にはスナップ止めとされることが多い、ダブルの裾仕様ですが、ごみ・ホコリが入るのを嫌い、しっかりと糸止めとするご希望をいただくことが稀にあります。
また、シャツ袖などによくあるダブルカフスのことをフレンチ・カフスといい、カフリンクスなどアクセサリーを用いて袖まわりを止める袖先の作り方。芯地を入れたりなどして固く糊付けされたシングルカフスに比べ、柔らかな雰囲気があります。
フレンチ・ターンナップは英国的ブリティッシュトラウザーズのように、きっちりとしたダブルカフスとするのではなく、フランス風なエレガントなシルエットをもつあまい折り返しの裾ダブルとなる。
ターンナップ
スラックスの裾の折り返しのこと。 主にイギリスで使われる言葉。ターンナップが付くようになったのは20世紀の初めのことで、最初は特にターンナップ・トラウザーの呼び方がされた。それまでは、すべてシングル仕立てとされていたのが普通で、あるダンディが雨に濡れるのをおそれて裾を折り返したことに始まるといわれる。
また、アメリカではカフスと呼ばれることが多いパンツの裾折り返しですが、この裾を折り返したというエピソードを持つ、アメリカ大統領マッキンリーにちなみ、パンツの裾ダブルのことを「マッキン」と呼ぶ言い方もある。ターン・オーバー・カフス。
オーダースーツでは、この折り返し巾が4cmが標準。浅めとしたり深めのダブル巾とするなど好みの別れるところ。パンツの股下寸法に合わせたり、靴の高さに合わせたりするのが一般的なダブル巾の基準となる。
パンツの裾の折返しには、ほかにシングルカフス、モーニングカットがある。
※トラウザーズ
おもに英国で<長いズボン>をあらわす言葉。米語では<パンツ>、フランス語で<パンタロン>にあたる。
アングルド・ボトム
アングルは「角度をつける」こと。 スラックスの裾を、アングルして後ろ斜め下げにしたもの。モーニングコートのズボン裾がこの形をしていることから、”モーニングカット”の俗称がある。パンタロンなどエレガントなシルエットのスラックスによく見られる。
標準では1.5cm程度、パンツの前裾を上げたシルエットとなる。この前裾をあげる理由は、靴甲の傾斜に裾カットを合わせ、パンツのクリースをきれいに出すための工夫。後ろ側は長めでもパンツの裾はきれいにストンと落ちる。
パンツの前裾のたるみをブレイクというが、靴甲の傾斜に合わせて前裾をカットするアングルド・ボトム(モーニング・カット)の場合には、ブレイクなしが基本。パンツの前裾に対して、つくかつかないかのカットが、クリースを真っ直ぐキレイに保つポイント。