金襴（きんらん）、銀欄など豪華な感じを特徴とした絹紋織物の総称で、日本でいう錦（にしき）に相当するもの。
金箔・銀箔を薄く貼った紙を細く撚って作った、金糸・銀糸を使い錦模様を浮かせて織られた二重織りの織物。
メンズファッション、スーツと関わりのあるのはネクタイぐらいでしょうか。レディースでは、ドレスに使われるほかカーテンにも見られる織物。
ブロケードは、ラテン語のブロカス（針の先）を語源としています。
また、ブロケードに刺繍することで作られるブロケード・エンブロイダリーは、１８世紀～１９世紀末に流行したもので、花や唐草模様の絹織物。ブロケードの織り模様を利用して、ビーズや色糸で刺繍します。
エンブロイダリーは刺繍のこと。
薄手に平織りまたは綾織りされた絹織物のことであるが、現在ではアセテートや、ポリエステルなどをその素材とするものも多い。
ネクタイに多用されるしなやかで柔らか、優雅な風合いをもつ生地で、プリント柄で表現されることが多い。
主用途のネクタイのほか、ハンカチ、スカーフ、婦人服などに使われる。
フランスでは”フーラール”という。
ネクタイにはウールネクタイのような生地厚のため、結び目が大きくなるもの、フーラードのような薄手な織物を使っているために、ネクタイそのものの厚みが薄く、結び目が小さくなるものなど、締め方にも工夫が必要。また、ネクタイの剣先の大きさ・長さや、開き具合などとの相性もあり、スーツのＶゾーンを飾るシャツ・ネクタイのバランスはセンスの見せどころです。
ノーネクタイのシャツだけ生活、ジャケパンスタイルになれてしまった方は、ネクタイのことを思い出す良い機会かも知れません。
綿糸や合繊糸などを緊張した状態で化学処理（具体的には、苛性ソーダに浸し膨潤させ、綿繊維のねじれをなくす）によって平滑な生地表面を作り、絹の感じに仕上げた「加工絹糸」のこと。
シルキー加工の一種で、マーセライズ加工、マーセル化ともいう。
シルケット加工には、綿を精錬、漂白後に施すのが一般的であるが、生機シルケット、グレーシルケットは精錬、漂白される前に施される。
このシルケット加工を施すことによって、綿糸、綿織物、合繊などは、シルクのような光沢、染色性、強度を得ることができ、シワにもなりにくくなる。
また、後シルケットといわれるものは、染色後にシルケット加工を施されたもの。
日本シルク学会
「山東絹」のこと。 中国の山東省を主産地とする柞蚕糸（さくさんし）を使って作られていたことを語源とする。柞蚕糸は、中国・インドで飼育されている野蚕糸の代表的なもの。
ヨコ糸に節糸、経糸に生糸を使い、紬（つむぎ）風に、ネップが浮いて出た平織り絹地”シルク・シャンタン”の略称。元来、絹織物のことをいったが、現在では合繊も多い。
織物のヨコ方向に節糸が作り出すネップが不規則にあらわれ、張りがあり変わった地合いが特徴となってる。婦人もののドレスに用いられるほか、ファンシーなタキシードの生地として使われる。イタリア製のシャンタンは高級品として特に有名。
また、パンツとして用いることは比較的少ないが、オーダージャケットでは高級な服地となる。
※ネップ
紡績工程中に、繊維がもつれて自然にできる繊維の小さな塊。このネップがある糸のことをネップヤーンといい、オーダースーツ素材として特に関わりの深いものがドネガル（ドニゴール）ツイード。自然にできるネップが素朴なアクセントとしての風合いを出す。