ダブルスーツ6釦3掛
ダブル6釦3掛スーツ
英国アバンギャルドなモッズ・ルックを思わせるのが、この前ボタンがオールインラインの配列になる6釦3掛のダブルスーツ。
アバンギャルド(前衛的)といっても、時代は60’ビートルズ世代なのですが、当時としては「伝統と格式を誇るイギリス社会に爆弾が落ちたようなものだった」と、ファッション雑誌では伝えています。
このオールインラインの釦配列は、左右に2個づつの釦が、同じ間隔で均等に並ぶ釦配列。
Y字形に見えるスプレッドアウトとは違い、縦一直線になっています。このオールインラインというボタン配列で、ダブル6釦3掛スーツのみに使われるのではなく、4釦・8釦のダブルスーツでも同様に用いられる形ですが、バランス的には6釦が一番あっていると思います。よりアバンギャルドにということでしたら、8釦で、よりネクタイの見えるVゾーンを狭くというシルエットもお選びいただけます。8釦の場合、フロントの打ち合い線がより高いところから真っ直ぐ長くなるので、フロントカットのスクエア(直角)な感じがより強調されます。
また、ダブル6釦3掛のオールインラインは、19世紀初頭の英国ファッションを代表するジャケットシルエットとして、「リージェンシー・ダブルブレステッド」と呼ばれています。このときには、ベントは深めなサイドベンツがセットされます。
ダブルスーツを着こなすスタイル
ダブル6釦3掛けのフロントデザインを、着れる人も場所もある程度限られてしまうと思うので、ビジネス用で目立たないように大人しめで作るよりも、目立ちたい場所で思いっきり着こなしたい気がします。
大人しめに作るなら、第一釦位置を少し下げて、衿型をピークでなく、セミピークやフィッシュマウスぐらいにしておきます。フィッシュマウスは、ピークよりラペル剣先の起き方が小さいセミピークという衿型の上衿の角を丸くした形。スーツの顔であるところの衿型が変わると表情も一変して柔らかくすることができます。
ちょっと目立たせたいときには、上衿(ラペル)の釦穴を、色糸にすることもできます。
エンジなんかがいいですね・・、それからミシンステッチやピックステッチ、一般に入れられるフロントステッチの場合、上衿(カラー)・下衿(ラペル)・胸ポケット・腰ポケット・前ラインに入れられるのですが、これをできるだけ太い糸でいれます。
腰ポケットはハッキング(斜め切り)、店長のブームはコンポラ調で浅めに入れるサイドベンツですが、ディープ・サイド・ベンツで、深めにとった方がひと目を引きます。裏地の色も、派手な色柄や光沢感の強いキュプラ裏地などにしておくと、深いサイドベンツがはねたとき、色裏が垣間見えておシャレです。
チョイ悪オヤジでなくてもダブルスーツでモテる
先日結婚したという、元フジテレビアナウンサーの有賀さつきさん、おめでとうございます。お相手は、朝の情報番組で毎日見る、解説委員の和田圭さん、お年がなんと13も離れています・・。有賀さんは豪華フジテレビ女子アナ代表するような人なので、河野景子もいってしまった、あとは八木だけか・・という感じですね。
和田圭さんは、あんな痩せた色白なドラキュラのような感じの人ですが、あれで結構おしゃれなんじゃないかと思うんですよ。。彼の着ているスーツはいつもこのオール・イン・ラインのダブル6釦3掛のスーツ。しかも色は季節を問わないパステル調、お仕事柄座って手を前に組んだりしてお話になることが多いようですので、このタイトなダブルスーツは決して着心地がよいとは思えないのですが、和田さんはこの型の背広ばかり着ています。
一度で良いからシングルのスーツを着ているところを見てみたい・・。
この服へのこだわりは、ほんの一部でライフスタイル自体がきっと個性的なんでしょう・・、と推測します。きっと、有賀さんのツボにはまったんでしょう・・、とヨコシマに推測します。
和田さんは、49で初婚だそうですから、それまではずいぶん変人扱いもされたでしょうけど、まったくあやかりたいものです。しかし、芸能人にありがちなすぐ離婚が心配です。
女性が結婚を決めるのは、顔じゃないライフスタイルなんだ、スーツのセンスなんだ・・という少しの希望がくだけてしまいます・・。
※その後、残念ながらお二人は別れてしまったらしく、掲載記事に時事の話はあまり向かないと今思っています・・。