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   フロックコート

フロックコート
フロックコートは現在の昼間の正礼装とされているモーニングコートの前に正礼装として着用されていた昼の礼服・フォーマルスーツで、現在のモーニングコートの形の原型となっているものです。
6釦3掛のダブルブレステッドのジャケットの色は黒かグレー、ジャケット丈はひざ丈までと長く、拝絹をかけたピークドラペル、胸にはウェルトポケット(箱ポケット)ウエストシーム(ジャケットウエスト位置に水平に付けられた縫い目のこと)といったクラッシックなディテールを特徴とし、パンツは白黒の縞ズボンを着用します。このジャケットの長い前裾を、乗馬がしやすいようにという理由からカッタウェイした形がモーニングコートへと変わっていくのですが、フロックコートもカジュアル化がすすみ、現在ではダブルブレステッドからシングルブレステッドへと大きくシルエットも変わっています。
もともとフロックと呼ばれる衣服は、16〜17世紀のヨーロッパの下層階級の農民達が、外着や農作業の際に着用した、素材も粗末な長袖、着丈の長い労働着だったのですが、その後上質生地、上等の仕立てで一般市民の外出着となるフロックコートになりました。どうして富裕層である一般市民が、農民達と同じ形の衣服を着たい思ったのかはよくわかりませんが、上等の生地・仕立てでちょっと自慢したかったのかも知れないですね、、また式服なので、だれもが持っている服でなくてはならないから、農民達のドレスコードにあわせたのかも知れません。。
フロックコートは前裾をカッタウェイしたモーニングコートの原型となる一方、ウエストコートを必ず着用した、+ズボンの組み合わせは英国紳士の正しい外出の際の服装として、3つ揃いスーツ・3ピーススーツ、現代のビジネススーツの原点にもなっています。農作業の場に置き忘れてきてしまった感のあるフロックは今でも、修道士の着る修道士服としてそのおもかげを残しています。
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アジャスターはパンツのウエストを±8cm(計16cm)増減させることができるオプション。
ウエスト脇の金具をスライドさせて調整します。
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