|
モーニングコート
|
|
時間帯や記念式典・公式行事などによって着用が分けられる礼装・礼服の中でも、このモーニングコートはその名前から朝に着るもの→昼間の正礼装と、とても覚えやすいです。。
モーニングコートは、1800年代の初め頃、ヨーロッパ諸国で街着・外出着として着用されていた前合わせダブルブレステッド、ひざ丈までと長いジャケット丈のフロックコートの前裾を馬に乗りやすくするために、大きくカッタウェイしたことから始まる洋服デザインで、前裾を大きくカッタウェイしたことから、イギリスではカッタウェイコート、アメリカではカッタウェイと呼ばれることもあります。
スリークォーターレングス(総丈3/4)の丈、シングルブレステッド1つボタン、衿はピークドラペル(剣衿)、胸にウエルトポケット(箱ポケット)、ウエストシームを特徴とし、1830年頃には朝の散歩服として着用され、昼間の正礼装として着用されるようになったのは1910年頃(第一次世界大戦当時)であったといわれています。基本スタイルは黒無地のジャケット、グレーまたは共生地のベスト、トラウザースには黒灰縦縞のコールパンツを合わせるのですが、慶事・弔事によっての着こなし方には、ベスト1点の使い方が大きく雰囲気を左右します。共生地で仕立てたベストなら、慶事なら白衿を付け、弔事でははずしますし、+1点のグレーベストがあれば、慶事で着用することでぐっとモーニングコートにも華やかな表情が出てくるのだと思いますよ。。
また、黒灰のコールパンツの黒縞の分量を弔事では多め、慶事では少なめとするなど、兼用とする場合にも、多少の配慮が必要かも知れません。一般的には、昼間に行われる結婚式・披露宴での新郎・新婦の父親、入学式・卒業式の校長先生など、ごく限られた場所での着用が見られるほかは、内閣総理大臣・最高裁判所長官の親任式、認証官認証式などの重要な公式行事に着用されています。 |
|
|
|
|